
ウィッグ初心者の方へ
まず、勘違いしやすいのは、ウィッグの髪の流れや向きが、人間の髪の毛のそれとは全く違っているということです。表面から見た状態を自然に見せながら、ウィッグの場合は通気性や頭囲の締め付け具合等の着用感の軽減、軽さに関しても十分に配慮して作られています。 プロの美容師の方でもこの構造をある程度理解できていないと、地毛と同じようにカットして失敗してしまう事もあります。とは言っても、そんなに難しい構造でもありませんので、この際、知っておいてください。

ツムジ部分に人工皮膚を施し、実際の頭頂部のように地肌が見えているかのような分け目に見えます。

ツムジポイントは分かるものの、人口皮膚はなく、噴出するように頭頂部のボリューム感を演出しています。(キューティウェーブがこのタイプです。)

こちらは「変幻自在ウィッグ」の頭頂部。構造上、従来のウィッグのようなツムジがなく、人工皮膚も施していません。ハッキリとしたツムジが無いため頭頂部の髪の流れが自由になり、色んなコスプレキャラ向けのスタイリングが可能になります。

一般的なフルウィッグの裏側を見てみましょう。頭頂部とその下に列をバス地のネット。

地のネットの列に毛のミノが幾重にも縫い付けられています。全てジグザグミシンでの手作業です。

前髪の付け根部分のフカシ。これにより、おでこに貼り付かずにボリューム感が出ます。

左右のこめかみ部分に内蔵された柔軟な銅線でフィット感を微調整できます。 (この部分があるものはMRI検査は不可なので、医療用として使用する場合は抜き取って下さい。)

襟足の裏辺りにサイズ調整用のアジャスターがあります。左右のフックを引っ掛けるループの位置でサイズが調整できます。

・ウィッグ本体
・地毛をまとめるヘアネット
・ウィッグをカバーするネット
・外圧からの保護用の厚紙
・ウィッグの形を整えるための詰め紙
・商品タグ(取扱い説明記載)
・ZIP付きポリバッグ
一般的にウィッグの髪の部分を構成する素材は大きく分けると3通りあります。本物の人毛を加工して作られたもの。リアリティは高いものの価格も高いのが難点。新合成繊維(ファイバー)製で高温には弱いけど安価な非耐熱素材。そして、当店で使用しているのが、同じくファイバー製だけど、ある程度の熱(200℃前後)まで耐久できる耐熱性素材です。
詳しい説明はこちらをご覧ください。⇒耐熱性素材に関して
カットに関しては人毛と同じように可能です。目的に応じて鋤(す)きバサミやカミソリ等、使い分けてみましょう。美容室等でカットしてもらう際は自分の頭に装着してとなりますが、自分でカットする場合は、こちらをご参照ください。⇒ウィッグをカットしよう
スタイリングに関しては、ウィッグのタイプによってその自由度が違ってきますが、耐熱性なのでヘアアイロン、コテにより、出荷時に形状記憶されているウェーブ等を変形させてしまう事も可能です。
また、当店の「変幻自在ウィッグ」は手グシだけでかなりのスタイリングが可能なウィッグです。ウィッグ初心者の方でも割と簡単に満足いく状態まで持っていける場合が多いと思われます。
当店スタッフのTwitterへの投稿を見ると、カットやアレンジが簡単な事、ツムジが無いため髪の流れが変えやすい事に関する記述が多くみられます。⇒Twitterページ
ウィッグも人の髪の毛と同じく、汚れがつきますので、定期的に洗う必要があります。夏場は頭皮からの汗による内側からの汚れ、空気の乾燥しがちな冬場には静電気によるホコリ等が付着し外側の汚れが考えられます。特に外側の汚れにより髪が絡み安くなると、本来のヘアスタイルが表現できにくくなる場合もあります。購入時のスタイルにリセットする意味でも、定期的に洗髪されることをお勧めします。
【 洗髪の仕方 】
1.まず洗面器の水に適量のシャンプー(普段使用しているもので可)を混ぜ良く泡立てます。
2.ウィッグ裏のネットを上に髪を下に垂らすように持ち、水に浸し前後に揺するように洗います。
この時に強くもみ洗いすると、ウィッグを早く痛める原因となりますのでお避けください。
3.泡が切れるまで良くすすいだら、タオルドライで水気を充分に拭取ってください。
耐熱性なのでドライヤー等の熱風で乾かすことも可能です。
4.完全に乾いてから手グシで軽く整えてください。
濡れたままでのブラッシング等はお避けください。
例えば、コスプレ会場への往復の持ち運びの際には出来るだけウィッグを劣化させない取扱いが必要となります。耐熱性素材ですが、長時間、直射日光にさらし続けると紫外線による変色も考えられます。外圧にも強い素材ですが、アジャスターのフック部分は破損する可能性がありますので出来るだけ圧を掛けないように気をつけてください。「変幻自在ウィッグ」に関しては、裏返した状態で納品時のポリバッグに入れて持ち歩けばOKです。その他のウィッグに関しては出来るだけ納品時と同じ状態をキープする事をお勧めします。

ウィッグの両サイドはメッシュ状になっていて通気性も良好。「変幻自在ウィッグ」はこの状態でポリバッグに入れてキャリーバックに押し込めばOKです!

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